天台宗の特徴(2)
日本における天台宗には、四宗の教えを取り入れた総合仏教である、という特徴があることはわかりました。
ただし、天台宗にはさらに他の特徴もあることがわかっています。
天台宗を理解する上でもう一つ押さえておくべき大きな特徴とはどのようなものでしょうか。
それは「円蜜一致」という考え方が根本にある、ということです。
日本の天台宗は、いわゆる四宗といわれる仏教の主要な教えを全て網羅し、総合的な仏教の要素がありました。
ですから、天台宗は日本の中で教えの基礎となっている部分もあり、天台宗から派生した新しい宗派が生まれていくこととなりました。
それが例えば浄土宗であったり、禅宗であったり、日蓮宗であったりするのです。
このとき、大元になった天台宗自体は、真言密教の教えが重視されて発展していくこととなりました。
そのため、天台宗そのものは密教としての特色を強くしていくこととなり、天台宗の台をとって台蜜といわれる教理が確立されていくようになりました。
その中で、四宗の中の法華円教の教えと天台密教の教えが同じものである、という考え方が色濃くなっていくようになりました。
それが日本における天台宗の大きな特徴の一つである「円蜜一致」という考え方として広まっていったのです。
もう少し詳しく見てみましょう。
法華円教では、あらゆる現象そのものが真実である、という考え方があります。
これを「諸法実相」といいます。
また、天台密教では、すべての根本は、不生不滅の阿字である、という考え方があります。
これを「阿字本不生」といいます。
日本の天台宗では、この二つの教えが同じものである、という解釈をしているのです。
最澄は唐において、中国の天台宗や密教についても積極的に学んでいたそうです。
また、円教についても造詣が深く、一乗説などについては、積極的に自分の中に取り入れよう、としていたそうです。
こうしたところから総合仏教の色合いを濃くして作られたのが日本の天台宗ですから、このような特徴が生まれてきた、ということが言えるのかもしれません。
分類としては、日本では天台宗のことを密教、として分類していることが多いのですが、実はさまざまな他の宗派の基礎となっている、ということも注目に値するでしょう。
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